日豊本線一人旅
松山8時7分発「いしづち1号」の発車までまだ1時間近くあるので、キオスクでお茶と週刊誌を買う。
去る7月14日早朝。今年2回目の帰郷だ。
親が高齢で、いろいろあって帰らなければならない。妻は仕事で行けないので、久々のひとり旅だ。
今回は、自動車じゃなく電車(列車)フェリー利用で鹿児島まで帰る。そのほうが楽だ。それにETCを取り付けてないし、「1000円」の恩恵も無いのでそのほうが良い。八幡浜から宇和島運輸フェリーで大分の臼杵へ。
そして、JR九州日豊本線で臼杵から宮崎経由鹿児島、というパターンである。
以前飛行機で帰った折、「松山―鹿児島」という路線は日本エアーコミューターしかなく、その飛行機が「SAAB340B」という、本当に小さな飛行機で「これ大丈夫か?」なんて思いをしたもんだから、ちょっと今回は急ぐでもないし遠慮しておこうという気持ちになった。
誰しも感想は同じものを抱くようで、その時、同乗する会社員風の4~5名の人達も「あれに乗るのかよ」と、滑走路にいる「SAAB340B」を見ながら口々に言い合う。30数名搭乗可のターボプロップ双発機である。
搭乗の際、パイロット席がすぐそばに見えた。何故だか知らないがそのパイロットが変に笑っているので「何が可笑しんだよ」と力みかえった。おそらく冗談をコーパイと言い合っていたんだろうけど、少し大げさにいえば「決死の覚悟で」乗ろうとする乗客の気持ちを汲んでくれと、言いたかった。
実際、気流の関係でよく揺れたのだった。素人考えで言うけれど、空中に浮いている飛行機が、(ガタン!)とか(ゴン!)だとか大きな音を出すのがどうも納得できなくて、そのたびに恐怖を味わう。飛行機が一段と大きな音を立てたその時、通路を挟んで左前方に座っていた女性が、、恐怖に引きつったまなざしを右後方に座っている私に向けた時は、激しく同意したものである。
そんな訳で今回は、お気楽列車の旅と相成った。(どんな訳だ)
フェリーの中は夏休み前の平日で乗客もまばらだった。2等船室で手足を伸ばしてひっくりかえり「週刊現代」を読む。特集記事の自民党の劣化ぶりを、ザマミロと思いながら、ついつい夢中になる。
臼杵には12時5分着で昼飯は臼杵の駅で買うつもりだった。でもJRのキオスクには弁当が売り切れで菓子パンしかない。おっさんがジャムパンもないだろうということで、ビールとピーナッツを買う。これが昼飯というのも変だと思うが、「なに、誰も見ていない」と思い、駅のベンチで「ポリポリグビグビ」やってたら、すぐ横に出張と思しき会社員風の人が座る。「文句あっか」と思いながらビールを飲む。でも彼は携帯に夢中である。
「にちりん11号」はレッドエキスプレスの名前通り真っ赤な車体だ。
考えれば、日豊本線に乗るのは生まれて初めてだ。いつも、鹿児島本線で帰るのが普通であった。車窓の景色が気になる。
延岡あたりの北川だったろうか、高速道路の橋桁だけが何本か建っている。
そうか、東九州自動車道か。そのまんま東の馬鹿ヅラが浮かぶ。
宮崎は高校の修学旅行以来だ。その時の宮崎交通のバスガイドさんや楽しかった思い出で宮崎は好印象だったが、変な知事のお陰で私の中の印象度はランクダウンである。
だけど、日向を過ぎたあたりの美しい海岸線に目を奪われる。
途中、変な高架線が列車と並行して延々とついてくる。後で調べるとリニアモーターカー実験線だそうだ。
海岸にはアカウミガメ、アオウミガメ、なんかが産卵に来るんだろうな。当たり前だけど、キウミガメというものはない。
早場米の稲穂が色づいて、トウモロコシ畑と交互にあらわれる。
延岡とか日向は大きな街で、なるほどなぁと頷きながら宮崎で「きりしま11号」に乗り換えた。
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西大山駅全景


だから、カニだってば・・甘エビまで。

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